ヤング・シンプソン症候群(成人)

診断基準

 原因遺伝子(KAT6B 等)に変異を認めればヤング・シンプソン症候群と診断が確定する。変異を認めない場合もあり、下記の症状の組み合わせがあれば臨床診断される。

A.主要臨床症状

  1. 眼瞼裂狭小と膨らんだ頬からなる特徴的な顔貌
  2. 精神遅滞:中等度から重度
  3. 眼症状:眼瞼裂狭小を必須として付随する弱視・鼻涙管閉塞など
  4. 骨格異常:内反足など
  5. 内分泌学的異常:甲状腺機能低下症
  6. 外性器異常:主に男性で停留精巣および矮小陰茎 

主要臨床症状のうち①-③を必須とし、4 項目以上を満たす場合にヤング・シンプソン症候群と臨床診断

重症度分類

1)~ 3)のいずれかに該当する者を対象とする。

  1. 難治性てんかんの場合:主な抗てんかん薬2~3種類以上の単剤あるいは多剤併用で、かつ十分量で、2
    年以上治療しても、発作が1年以上抑制されず日常生活に支障をきたす状態(日本神経学会による定義)。
  2. 先天性心疾患があり、薬物治療・手術によっても NYHA 分類でⅡ度以上に該当する場合。
  3. 気管切開、非経口的栄養摂取(経管栄養、中心静脈栄養など)、人工呼吸器使用の場合。

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