ソトス症候群(成人)

指定難病:診断基準・重症度分類

診断基準

 主要臨床症状①~③を認め、原因遺伝子(NSD1 遺伝子等)に点変異を認めるか、NSD1 を含む 5 番染色体長腕に欠失を認める場合に、ソトス症候群と診断が確定する。変異や欠失を認めない場合もあり、下記の症状のうち①~④を全て満たす場合に本症候群と臨床診断される。

Ⅰ.主要臨床症状

  1. 乳・幼児期の大頭症(≧ 2SD)
  2. 乳・幼児期の過成長(≧ 2SD)
  3. 頭が大きく長頭、大きい手足、前額・下顎の突出、高口蓋、眼瞼裂斜下、両眼隔離を含む特徴的な外見
  4. 精神発達遅滞

重症度分類

1.小児例(18 歳未満) :小児慢性特定疾病の状態の程度に準ずる。

  •  症状として、けいれん発作、意識障害、体温調節異常、骨折または脱臼のうちいずれか1つ以上続く場合
  • 又は 治療で、強心薬、利尿薬、抗不整脈薬、抗血小板薬、抗凝固薬、末梢血管拡張薬、β遮断薬のいずれかが投与されている場合
  • 又は 治療で、呼吸管理(人工呼吸器、気管切開術後、経鼻エアウェイ等の処置を必要とするものをいう)、酸素療法、胃管、胃瘻、中心静脈栄養等による栄養のうち1つ以上を行う場合
  • 又は 腫瘍等を合併し、組織と部位が明確に診断されている場合。ただし、治療後から5 年経過した場合は対象としないが、再発などが認められた場合は、再度対象とする

2.成人例:成人例は、①~④のいずれかに該当する者を対象とする。

  1. 難治性てんかんの場合:主な抗てんかん薬2 ~ 3 種類以上の多剤併用で、かつ十分量で、2 年以上治療しても、発作が1 年以上抑制されず日常生活に支障をきたす状態。(日本神経学会による)
  2. 先天性心疾患があり、薬物治療・手術によっても NYHA 分類でⅡ度以上に該当する場合。
  3. 気管切開、非経口的栄養摂取(経管栄養、中心静脈栄養など)、人工呼吸器使用の場合。
  4. 腎不全を伴う場合。CKD 重症度分類ヒートマップが赤の部分の場合。

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