スミス・レムリ・オピッツ症候群(成人)

指定難病:診断基準・重症度分類

※「先天異常症候群」の一疾患として指定難病に認定されている(18 頁参照)

診断基準

 Definite 及びProbable を対象とする。

A.大症状

  1. 第2趾と第3趾の合趾症(合趾となっている部分が第2趾ないし第3趾全長の1/2 を超える。)
  2. 小頭症を伴う知的障害
  3. 眼瞼下垂
  4. 成長障害(身長ないし体重が3パーセンタイル未満)

B.小症状

  1. 口唇口蓋裂
  2. 46, XY 患者における女性外性器
  3. 光線過敏症

C.遺伝学的検査

  • DHCR7 遺伝子等の原因遺伝子に変異を認める。

D.特殊検査

  • 血中7- デヒドロコレステロールの上昇:> 2.0mg/dL(血清中)

<診断のカテゴリー>

Definite:
(1)Aのうち1を含む3つ以上+Cを満たすもの
(2)Aのうち1を含む3つ以上+Dを満たすもの
Probable:
Aの4項目+Bのうち1つ以上を満たすもの


重症度分類

1)~4)のいずれかを満たす場合を対象とする。

  1.  modified Rankin Scale(mRS)、日本脳卒中学会による②食事・栄養、③呼吸のそれぞれの評価スケールを用いて、いずれかが3以上を対象とする。
  2. 難治性てんかんの場合:主な抗てんかん薬2 ~ 3 種類以上の多剤併用で、かつ十分量で、2 年以上治療しても、発作が1 年以上抑制されず日常生活に支障をきたす状態。(日本神経学会による)
  3. 先天性心疾患があり、薬物治療・手術によってもNYHA 分類でⅡ度以上に該当する場合。
  4. 腎疾患を認め、CKD 重症度分類ヒートマップが赤の部分の場合。

※上記の診断基準・重症度分類を満たせば、小児であっても認定を受けることができる