診断方法
Ⅰ.症状
A.大症状
- 出生後の重度の成長障害(生後6 か月以降の身長と体重が- 3SD 以下)
- 白髪または脱毛、小顎、老化顔貌、突出した眼の4 症候中3 症候以上
- 頭皮静脈の怒張、皮下脂肪の減少、強皮症様変化の3 症候中2 症候以上
- 四肢関節拘縮と可動域制限
B.小症状
- 胎児期には成長障害を認めない
- 精神発達遅滞を認めない
Ⅱ.検査所見
乳幼児期から老化に伴う検査所見を認める。動脈硬化性疾患による脳血管障害や心血管疾患、耐糖能異常や脂質代謝異常、高血圧に伴う様々な検査所見を認めるが特異的な検査所見はない。
Ⅲ.遺伝学的検査
LMNA 遺伝子にG608G ( コドン608[GGC] > [GGT]) 変異を認める
Ⅳ.鑑別診断
LAMN 遺伝子変異により臨床症状を呈する疾患群はラミノパチーと総称され、10 以上の疾患が知られている。G608G 以外のLAMN 遺伝子変異の場合、遺伝子型のみではHGPS の診断を誤る可能性もある。
Ⅴ.確実例
A のうち1つ以上+ C を認めるもの
Ⅵ.疑い例
A の4 項目+ B の2 項目
該当事業における対象基準
治療で補充療法、機能抑制療法その他の薬物療法を行っている場合