基底細胞母斑症候群(ゴーリン症候群)(小児)

小児慢性特定疾病:診断方法・該当事業における対象基準

診断方法

I.主要臨床症状

  1. 基底細胞癌(2 つ以上、または20 歳未満)
  2. 角化嚢胞性歯原性腫瘍(組織学的に証明)
  3. 手掌または足底小陥凹(3 つ以上)
  4. 大脳鎌石灰化
  5. 肋骨奇形(二分肋骨、癒合肋骨、著明な扁平肋骨)
  6. 家族歴(1 親等以内)

Ⅱ.副臨床症状

  1. 大頭症(身長補正したもの)
  2. 先天奇形:口蓋裂あるいは口唇裂、前額突出、粗野顔貌、中等度から重度の眼間開離
  3. その他の骨奇形:スプレンゲル変形、胸郭変形、著明な合指症
  4. 放射線学的異常:トルコ鞍の骨性架橋、椎骨奇形(片椎体、癒合/ 延長椎体)、手足のモデリング変形、手足の火焔様透過像
  5. 卵巣線維腫
  6. 髄芽腫

III.遺伝学的検査

  • PTCH1、PTCH2、SMO、SUFU 遺伝子変異を同定する。

Ⅳ.診断基準

 ・I の2つとII の1つ、I の1つとII の2つ、またはⅢを満たす時、本症と診断する。

該当事業における対象基準

 運動障害、知的障害、意識障害、自閉傾向、行動障害(自傷行為又は多動)、けいれん発作、皮膚所見(疾病に特徴的で、治療を要するものをいう。)、呼吸異常、体温調節異常、温痛覚低下、骨折又は脱臼のうち1 つ以上の症状が続く場合

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