指定難病:診断基準・重症度分類
診断基準
15 番染色体の15q11.2-15q11.3 領域に欠失・片親性ダイソミー・インプリンティング異常のいずれかを認める、ないし原因遺伝子(UBE3A 遺伝子等)に変異を認め、下記の症状3および4を伴う場合、アンジェルマン症候群と診断が確定する。
Ⅰ.主要臨床症状
- 容易に引き起こされる笑い
- 失調性歩行
- 下顎突出を含む特徴的な顔貌
- 精神発達遅滞
- てんかん発作
重症度分類
1.小児例(18 才未満) 小児慢性特定疾病の状態の程度に準ずる。
- 症状として、けいれん発作、意識障害、体温調節異常、骨折または脱臼のうちいずれか1 つ以上続く場合
- 又は 治療で、呼吸管理(人工呼吸器、気管切開術後、経鼻エアウェイ等の処置を必要とするものをいう)、酸素療法、胃管、胃瘻、中心静脈栄養等による栄養のうち1 つ以上を行う場合
2.成人例 1)~2)のいずれかに該当する者を対象とする。
- 難治性てんかんの場合:主な抗てんかん薬2~3種類以上の単剤あるいは多剤併用で、かつ十分量で、2年以上治療しても、発作が1年以上抑制されず日常生活に支障をきたす状態(日本神経学会(日本神経学会による定義)。
- 気管切開、非経口的栄養摂取(経管栄養、中心静脈栄養など)、人工呼吸器使用の場合。